マーケティングや分析を聞くと難しいイメージがありますが、これらをせずに市場に参入すると必ず痛い目に遭います。
でも、初めてビジネスをやる人にとっては「何をどうやって分析すればいいのかわからない」という問題にぶつかります。
今日は初心者が初めにやるべきマーケティングと分析の種類についてご紹介します。
3C分析(サンシー)
マーケティング分析の代表的な手法の3C分析はCustomer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つのCで構成されていて多くの場面で活用されているフレームワークの一つです。
この3C分析は「事実」を集めることで分析精度を高めることができるので客観的な情報の分析と数値を根拠にしたリサーチが求められます。
初めてマーケティングをする人の場合は、情報の集め方やツールの使い方などに迷うこともあるかと思いますが、回数を重ねることでどれが必要な情報でどれが不必要な情報なのかを見極めることができるようになります。
まずはフレームワークに沿って分析をしてみましょう。
Customer(市場・顧客)
Customerは市場と顧客の2つがあるため、それぞれ別々に分析をする必要があります。
市場は現状認識の精度を高めるためPESTEL分析(ペステル)を用いる場合があります。
また顧客分析にはマクロ視点とミクロの視点の両方の観点からリサーチや分析をすることで分析精度を高めることができます。
Competitor(競合)
競合には直接競合と間接競合があります。例えばyoutubeを始めようとした時に同じジャンルのyoutuberが直接競合になります。
また間接競合は他のメディアであるTV番組や雑誌、新聞などの情報を取り扱っている競合が挙げられます。
Company(自社)
自社の分析をする時には専門性・ミッション・やりたいこと・ビジョン・スキル・集客力・実績・資金力・強み・ポリシーなどを書き出していきましょう。
3C分析をするときの注意点は「必ず1.Customer(市場・顧客)、2.Competitor(競合)、3.Company(自社)」の順番でやることです。
市場がわからなければ競合が誰なのかはわからない、自分のことを最初に分析すると市場や顧客を見誤ることがあるからです。
PESTEL分析(ペステル)
私は3C分析の過程でPESTEL分析をします。
PESTEL分析とは外的要因分析であり、政治・経済・社会・技術・環境・法律(行政)の分析をします。
このPESTEL分析をする理由は自社を取り巻くマクロ環境(外部環境)が、現在または将来にどのような影響を与えるかを把握・予測することとリスク特定と攻め所を予測する必要があるからです。
6つの外的要因分析
- 政治(Political)
- 経済(Economical)
- 社会(Social)
- 技術(Technological)
- 環境 (Ecological)
- 法律(Legal)
SWOT分析(スウォット分析)
SWOT分析は内的環境の強み、弱みと外部環境の機会、脅威を分析します。
内部環境と外部環境は言い換えると「自分でコントロールできるものを内部環境」「自分ではコントロールできないものを外部環境」と定義して進めていきます。
そしてSWOT分析が終わったら続けてクロスSWOT分析をします。
強みと機会に注目し自分の魅力や進むべき方向性を見つけて、弱みと脅威からは課題や改善策を見出します。
- 強み(Strength)
- 弱み(Weakness)
- 機会(Opportunity)
- 脅威(Threat)
VRIO分析(ブリオ)
VRIO分析とは経済価値、希少性、模倣困難性、組織の4つを分析することで3C分析の中の「自社(Company)」の項目を客観的に見ることができます。
そしてVRIO分析では自社の強みと市場での優位性把握するマーケティングができます。
- 経済価値(Value)
- 希少性(Rarity)
- 模倣困難性(Imitability)
- 組織(Organization)
5F(ファイブフォース)分析
5F(ファイブフォース)分析(5つの脅威)は買い手の交渉力、売り手の交渉力、業界内の競争、新規参入の脅威、代替品の脅威を分析することで脅威分析をすることができます。
この脅威分析やマーケティングをせずに市場に参入すると以下のようなことになります。
競争が激しい市場に参入すると収益性は低くなるため、販売活動の精度が必要になる
競争は限定的な市場に参入すると収益性は高くなる代わりに商品のクオリティが求められる
5F(ファイブフォース)分析
- 買い手の交渉力
- 売り手の交渉力
- 業界内の競争
- 新規参入の脅威
- 代替品の脅威
バリューチェーン分析
バリューチェーン分析とは研究開発、原材料の調達、部品加工、加工、検査、流通、サービス、アフタフォローの一連の流れを分析することでそれぞれの工程の問題点や競合優位性を分析、判断する材料にします。
基本的にはバリューチェーン分析だけをするのではなく他の分析結果と組み合わせることで机上の空論にならないと思います。
個人的には数値基準で考えること、比較対象を設けること、他のフレームワークと組み合わせることを意識して分析をします。
バリューチェーン分析
- 研究開発
- 原材料の調達
- 部品加工
- 加工
- 検査
- 流通
- サービス
- アフタフォロー
参考までに例として「Vlog系youtube」を始めると仮定した場合のバリューチェーン分析項目は以下になります。
- 研究開発→企画・立案
- 原材料の調達→撮影機材の準備
- 部品加工→台本やカット割の構成
- 加工→撮影・編集
- 検査→概要欄の充実度のチェックやSNSとの連携確認、投稿の告知
- 流通→動画のアップロード
- サービス→アクセス解析・次回企画の参考アンケートの実施など
- アフタフォロー→改善企画やアップロードした動画の見直し
RFM分析
RFM分析とは最新購入日、頻度、購入金額を数値をもとに分析をする「優良顧客」を探し出すマーケティング手法です。
大前提は「数値化する」ことで制度の高いファン層の発見やどんな人が有料顧客かを知ることができます。
Web序のサービスではアナリティクスやサーチコンソールなどの解析ツールを利用すると数値を出しやすくなります。
- 最新購入日(Recency)
- 頻度(Frequency)
- 購入金額(Monetary )
STP分析
STP分析とはセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの3点を分析して市場の細分化から狙う顧客層の発見、自社の立ち位置を明確化をすることで競合他社との差別化要因を見極める手法です。
個人的には1.セグメンテーション2.ターゲティング3.ポジショニングの順番で分析をした方がスムーズに進められると思います。
- セグメンテーション(Segmentation):市場の細分化
- ターゲティング(Targeting):どの層の顧客を狙うか?
- ポジショニング(Positioning):業界内での立ち位置を決める
4P分析
4P分析とはプロダクト:製品(Product)、プライス:価格(Price)、プレイス:流通(Place)、プロモーション:販売促進(Promotion)の4つのPで構成されています。
この4P分析は適正価格がキチンと設定されているか?市場やポジショニングが製品とマッチしているかなどを判断するなどの戦略の立案や実行の流れを決めるマーケティング手法として用いられます。
そしてこの分析を実行するときの流れは下記になります。
- 環境分析と市場機会の発見
- セグメンテーション(市場細分化)
- ターゲティング(市場の絞り込み)
- ポジショニング
- マーケティング・ミックス
- 戦略の実行と評価