信用していたのに裏切られて嫌な思いをしたり、人を信用できなくなった人に共通することは「信用」と「信頼」の区別ができていないことです。
ビジネスで失敗をする人の中には言われた通りに働いたのに成果が出なかった。
タダ同然の報酬体系を後から提示されたなんてことがあります。
私も、これまで多くの失敗をしてきた中で他人を信用して裏切られたことでかなりの額の負債を負った経験があります。
今日はそういった被害者が少しでも減ることを願い記事をまとめたいと思います。
1.信用と信頼の違い
信用とは少しの時間で成立します。
しかし、信頼とは多くの時間と出来事がなければ築くことができないものです。
なぜなら、信頼とは相手の良い部分と悪い部分の両方を理解して、その信頼の全責任を自分が負うという気持ちがなければ成立しません。
反対に信用とは相手の一部分だけを見ることで安易に心を許してしまうことなので、裏切りや嘘があったときには簡単に崩壊してしまうモノです。
たとえば、あなたが付き合っている人を信用していたとします。
しかし、その人は別の男性とも関係を持っていました。
その事実を知ったときにあなたは以前と変わらない愛情を恋人に持つことができますか?
これが「信用」です。
裏切りや嘘が過去のあなたの気持ちと今の気持ちに違いがあるのであればそれはあなたが恋人の一部しか見ていなかったということです。
反対に「信頼」とは、あなたの全てを委ねるという意味もあるので、そこに裏切りや嘘があったとしても心に変化がおきません。
とはいえ、嘘や裏切りを目の当たりにしても心に変化をきたさないということ自体に無理があるのでは?と思うかもしれません。
まさにその通りです。
信頼できる人を見つけること自体がとても難しいということなのです。
あなたが今まで生きてきた中で信頼できる人は何人いますか?
おそらくそれほど多くはないと思います。
そして「信頼する」ということにはもう一つ条件があります。
それは「相互信頼」でなければいけません。
相互信頼とはお互いがお互いを信頼する関係性であるということです。
つまり、お互いがお互いのことを信頼し合わないと本当の信頼関係というものは作ることができないということです。
これをビジネスに置き換えるとなかなか難しいことかもしれません。
なぜなら、ビジネスには相互メリットが必要だからです。
そして、そのメリットとは「利益」に直結していることを指します。
ここまでの説明で気がついている人もいると思いますが、ビジネスにおける信頼関係を築くことがとても難しいことなのです。
2.信用することのリスク
信用することのリスクとは自分が負うべき責任を他者に委ねてしまうことです。
ビジネスには必ず大小問わず「責任」は伴います。
その責任には金銭も絡むことでとてもシビアなことでもあります。
しかし、あなたが自分以外に人を信用してビジネスを始めようとするのであれば「裏切られたとき」「嘘を疲れたとき」のために保険を担保する必要があります。
たとえば、日本にまだ流通していない商品を確保できたという情報をもとに出資金を集めようとする人がいたとします。
面識のない人ではあったが見た目や話し方に好感を持てたので一緒にビジネスを始めようと考えました。
しかし、こういった場合に商品の流通元や販売方法などの細かいことに注意しないとその信用はあっさりと崩されます。
海外の商品で尚且つ日本では流通していないモノであれば、一攫千金のチャンスと思うかもしれません。
でも、ビジネスの世界ではよく聞く話なのです。
詐欺もあれば、粗悪品を仕入れさせられたり、売れる見込みのない商品を大量に買わされることなんて日常茶飯事です。
なぜこのようなことが起きるのか?
それは信頼関係のない人をあなたが信用したからです。
もちろん、騙すようなことをする人が一番悪いのですが、安易に信用したあなたにも責任があります。
つまり、信用関係だけではビジネスの罠にかかりやすくなるということです。
それでもどうしてもあなたがそのビジネスをやりたいのであれば売れる根拠や裏付けを取ったり、ビジネスの主導権を握れる立場に立つことです。
それができないければやるべきではありません。
なぜなら、信用という言葉は壊れやすく、大きな損失を生む言葉でもあるからです。
3.信頼関係は難しい
信頼とは「助け合いの精神」が根本にあります。
いい時も悪い時もお互いを助け合い相互利益を生み出せる関係です。
しかしこの関係は簡単に構築できるモノではありません。
なぜなら、信頼関係にいたるまでには多くの時間と共有経験は必要だからです。
では、信頼関係を築くためには何が必要でしょうか?
それは「誠実さ」です。
ビジネスといっても人と人との関係には違いありません。
誠実に人と接することができる人はビジネスのレスポンスや言葉使い、トラブルがあったときの対応などが全然違います。
メールを送ったのに返事が来るのが2日後だったり、急を要する時に連絡が取れなくなったりするのには誠実さを感じることはできません。
しかし、現実としてこういった人は結構います。
私も、ビジネスを立ち上げる時に誠実ではない人と組んだことがありますが、かなりの損失と嫌な気分になったことがあります。
問い合わせをしても返事がない。
約束を守らない。
言葉だけはしっかりとしたことをいうのに行動が伴わない。
こんな人たちがたくさいるのでビジネスで信頼関係を築くのがとても難しいのです。
特に私のような高卒で学歴もなく、何の実績も特技もなく、家業を継いだわけでもない平凡な人が地方でビジネスを始めると最初のうちはこんな人たちしか周りにいません。
私のような階層にいる人たちにしか該当しないことかもしれませんが、本当に信頼関係を持ている相手を見つけることは難しいことなのです。